特別講習会(三日目)

三日目は渋川一流柔術です。これが一番気楽?に取り組めます。

何せ、専門外。いや、居合も剣術も専門というほどではないんですけど。

でも、柔術に関してはまったくの素人。高校の体育で柔道の授業を一年くらい受けた程度です。受け身ばかりやらされた記憶がある。

 

ところで渋川一流柔術は、武器術が豊富です。一般的に柔術には武器術が多く含まれるということを、実は貫汪館に入るまで知りませんでした。

 

今回は、六尺棒、半棒(四尺くらい?)、鎖鎌!を学びました。

最後に短刀相手に素手で対応する本当の(?)柔術。

 

六尺棒は素朴な業ですが、体の軸がずれるとすぐにバレます。棒を相手の体の一部に接し、相手の体勢を崩す業があります。英信流の詰合や大小詰に通じるものがありますね。多分。これが、ほんのわずかなことで、業が掛からない。とにかく体がまっすぐになって、体軸を通していないといけないようです。家に帰って子供たちを相手に稽古しました。面白いくらい違いが明瞭です。それにしても微妙です。

 

半棒も結局は体の遣い方。重心をいかにまっすぐキープするかが勝負です。

すべての動きは柔術に通じています。

 

鎖鎌は…物理の実験のようでした。相手に分銅を巻きつけるのですが、練習過程で実にさまざまな「新技」が開発されました。いきなり顔面に分銅が飛んできましたし。とにかく思うように分銅が飛んでくれません。後半からようやく巻きつけるための、理屈のようなものが分かった気がしましたが…。実戦で命を預けるには、勇気の要る武器でした。

 

短刀相手の柔術では、短刀で襲ってくる相手の手を取って、自分の体軸の「らせん運動」に巻き込む業が多いように思うのですが、この「らせん運動」が非常にムズカシイ。足はバタバタ、体軸はふらふら、手はギクシャク。理屈は分かっても、体が動いてくれません。最後には多くの人からあちこちを押さえられて、何とか体をまっすぐしようとしたのですが、ムリでした。これもそけい部の弛みで実現できる業なので、まだ十分には弛めきれていないことが、図らずも判明したことになります。

 

柔術もいろんな業を一度にたくさん教えて頂きました。完全な消化不良ですけど。業の名前からして覚えられない。でも、武器術については北大阪支部でも稽古したいですね。頑張って復習したいと思います。

しかし、ですね。

居合刀に、常寸木刀、大石神影流用の長木刀、小刀、六尺棒、半棒。

こんなにたくさん持って武道館まで歩くのは大変ですねぇ。困った。

 

三日間の特別講習会は期待以上に得るものがありました。

師匠や本部の先輩諸兄には感謝感謝です。

また久しぶりに再会した各支部長ともお話ができて楽しかった。

さらに精進しようと決意しつつ、帰りの新幹線でビールを頂きました。やっぱり。

 

                     平成26年7月23日