半身

日曜朝の稽古は、多くの団体が稽古をします。

古武道や居合の団体、剣道にテコンドーなどが同時に稽古をするので、なかなかに賑やかです。

 

9時前には着替えを終えていたので、受付を済ませるとすぐに稽古開始です。

準備運動などないので、いきなり刀を抜き始めます。利用者は多いけれど、一番最初に稽古をはじめて、刀を抜くのはひそかに気持ちがいいものです。

 

しばらく多忙で、家でもあまり稽古できませんでしたので、特に注意してゆっくり静かに抜いていくように心掛けます。体軸が崩れないように。余分な力を削いでいくように。英信流表、大森流、太刀打、詰合、試合口、陽之表、陽之裏を一気に通しで稽古することが出来ました。

稽古を続けていく内に、師匠や師範、兄弟子の注意が聞こえてきます。もちろん過去に受けた指導内容なのですが、頭の中に響いてくるのは非常にありがたいことです。

その指導に従って、自分の体と心を見つめるような稽古になるのです。

陽之裏まで終えたところで、半身になっている自分に気づきました。いえ、正確には、英信流表の稽古をしている初めから、半身が崩れにくくなっているように感じてはいましたが、大石神影流の稽古を通して半身が強化されていく様子を体のどこかで気づいていたというべきでしょうか。

そのまま、また英信流表を稽古します。やっぱり半身が崩れません。斬撃でも半身であるかのように感じます。これは流儀の斬撃になっているのかどうか分かりませんけれど、非常に体の収まりがよく、斬撃の刀に力と意識が吸い込まれていくような感覚でした。半身は英信流でも、大石神影流でも基本です。それぞれを稽古していくことで、相乗効果のように半身が練れてきていると感じるのは嬉しいことです。

 

無双神伝英信流と大石神影流は、生まれの異なる武術ですが、二つの武術が互いに補完しあっているように思います。師匠は相性がよいのですと言われていますが、納得です。できれば渋川一流柔術も学びたいと思いますが、今の自分には手を出せません。二つの武術を練り上げていくことが、今の私の課題です。

 

とても気持ちのよい稽古が出来ました。

最後はやっぱり、初発刀、横雲、稲妻でおしまいです。

 

                            平成26年3月9日